どうもタカヤである。

「ニートの母親のセリフ」みたいなタイトルで申し訳ない。

今日は「就社」ではなく「就職」のススメです。


つまり


「特定の職業でスペシャリストになるべく腕を磨く」ということです。

一部の超上手くいっているジェネラリストを除けば、基本的にスペシャリストとして生きるしか道はないと思います。


ちょっと混乱しそうなので、「就職」を「就社」と比較してみましょう。

就職と就社の違い

簡単に説明すると、就職と就社の違いはこんな感じです。

「就社」

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会社に最適な人材となること。

昔ながらの日本のイメージで、会社が用意した「キャリアプラン(笑)」に沿って進むことを求められる。
しかし、会社では最適な人材かもしれないが、他の企業に入ると「スキルなし人材」としてゼロからスタート。
加えて、最初に入った会社の文化に染まり過ぎているせいで、転職先では「スキルがない上に使いにくい人材」として扱われるパターンが多い。
35歳以上が転職できないのは、主にこのような理由に夜。つまり、雇った時のメリットよりも、「扱いにくい感」の方が勝つ。また、会社のあらゆる業務をこなすため、ジェネラリストになることが求められる。
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「就職」

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特定の職業でスキルを磨くこと。例えば、マーケティング・セールス・企画・技術など、それぞれの職種でのスキル獲得を目指す。このスキルは、会社が変わっても概ね通用する。だから、一定水準のスキルさえ持っていれば、いろいろな会社があなたを欲しがる。職種を絞ってスキルを身につけることから、プロフェッショナルを目指すものである。
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ザックリいうと、

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「就社」=会社と一心同体のジェネラリスト
「就職」=職業上のスキルを磨くプロ
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と言えます。

そして今回のお話の趣旨は、「就社はおしまいにして、就職してくれ!」ってことです。

第二新卒を過ぎると、スペシャリストしか求められない

では、なぜ就職じゃないといけないのでしょうか?

それは転職市場で求められているのが、基本的には「スペシャリストだけ」だからです。


特に第二新卒以降は、何かしらの実績は必須となります。

昔と比べると、企業も生残りに必死です。そのうえコロナショックがあり、企業の生残りレースはより過酷になりました。

「企業が利益を上げて、今後も生き残っていく。」

そのために必要な人材を転職市場で獲得する訳だから、誰でもいいはずがありません。会社の利益に直結するスペシャリストが欲しいのです。

逆に、

無資格未経験の人材を雇う余裕がなくなりつつあるのが令和の社会です。

このような状況で無資格未経験を雇うことができるのは、
「よっぽど育成の余力がある」
「本当に誰でもできる超コモディティ労働」
「離職率が高過ぎて困っているブラック企業」
のどれかでしょう。

1つの会社で過ごしたい→企業の寿命は20年です

ここまで転職市場の話になりましたが、「いや自分は転職しないし。」という人もいると思います。

確かに新卒で入職した会社で一生を終えるのが理想ですが、現実はそうも行かなくなってきています。

【平均値】22歳で就職した会社は、42歳くらいで倒産する

それは、企業より人間の方が長生きするようになったからですね。

世界的な経営学者、ピーター・ドラッカーも言っています。

ところが今日、働く者、特に知識労働者の平均寿命は、今世紀の初めには想像もしなかったほど伸びる一方、彼らの雇用主たる組織の平均寿命は着実に短くなっている。これからは、さらに短くなっていく。

『プロフェッショナルの条件』
ピーター・ドラッカー 2000年 

実際、

東京商工リサーチの調査によると、企業の寿命は20年ちょっととなっています。

つまり、

あなたが22歳で就職した会社は42歳くらいで倒産していく計算です。

企業が輝いている期間はもっと短い

しかも、

見落とされがちなのですが、「企業が輝いている期間」はさらに短くなっています。

さっき、企業の寿命は20年と言いましたが、それは生まれてから寿命が尽きるまでが20年ちょいということです。

しかし、

この20年間のうち「企業が輝いている期間」は短い。

「企業が輝いている期間」っていうのは、「しっかりと利益を出せて、人を雇える期間」ですね。調子に乗った女子高生くらい輝いている期間。これが年々短くなっている。


今の時代、企業が安定的に人を雇い続けられるのは15年程度ではないでしょうか。

だから、「転職せずに一生を済ませる」という発想は通用しなくなってしまったのです。

「働く人生をまっとうするために、スペシャリストを目指そう。40代でコンビニのバイトにならなくて済むように、キャリアを設計しよう」

これが今回の記事の趣旨です。

令和になったのに、日本の就社文化は健在(業績悪くなったら、あっさりリストラするけど)

だからこそ、スペシャリストを目指す「就職」が必要になるのですが、令和になっても日本は「就社」の場合が多いです。


企業内でゴリゴリのスペシャリストを育てるという発想はありません。

専門性を身につけて、社外でも戦っていける人材をつくろうという発想もありません。

会社のキャリアパスに乗っても、40代でリストラされたら終了

そうやって会社が用意したキャリアパスに乗っかり、特に専門性も身につけないまま過ごすとどうなるか?

おそらく20代・30代であれば問題がないでしょう。

どの会社もその年代には優しいし、簡単に転職もできるから。


でも、そのまま40代以降を迎えたら?

・・・・・・



・・・・・・



おそらく、人生が苦しいものになるのは想像がつくと思います。

「40代以降のスキル・実績無しの人間」が転職するとしたら、コンビニバイト夜勤・タクシー運転手、介護職員まっしぐらです。

※これらの仕事が悪いと言っているわけではありません。私の母親も介護職員ですし。ただ、一般的に40代がやるような仕事ではないので例に出しました。


あなたはそんな人生を送りたいですか?


令和の知識社会では、スペシャリストが生残る

令和の知識社会では、基本的にスペシャリストのみが生き残ります。

ジェネラリストが求められなくなってきているし、ポストも減ってきている。

マネージャーのようなジェネラリストは確かに今も求められています。


が、


マネージャーの下に付く人間は、「専門分野で成果を出した人をマネージャーに迎え入れたい」と考えるでしょう。

「ただの良い奴」がジェネラリストになると、周りが納得しませんからね。

「無資格・未経験・最低賃金・誰でもウェルカム!」の「やりがい搾取」

令和に入り、

「知識を持ったスペシャリストが、いかにして利益を上げていくか」を問う社会に変化しています。

そのため、転職市場でもスペシャリストが求められていますし、あなた自身もスペシャリストを目指して欲しい。

「無資格・未経験で誰でもウェルカム!でも最低賃金でヨロシク!」みたいな人材にはならないで欲しい。

そんな仕事は、実質的にアルバイトと変わりはないのだから。「やりがい搾取」されるだけなのだから。

「就社」ではなく「就職」の観点で仕事選びをしてみて下さい。

お願いしますね。