「事務職に留まるか、それとも事務以外に転職か?」ではない。「事務以外に転職する前提で、どの職を選ぶか?」

どうもタカヤである。

いきなりだが、コロナウィルスが5年くらい時代を先送りしたと感じる。2020年に入ってから、時計の針が普段の倍くらいのスピードで回り出している。

あなたは周りを見ても「何も変わってない」と思うかもしれないが、採用担当をやっているタカヤとしては、コロナを期に明らかに時代が進んだ。

これまでとは比にならないレベルでウェブが利用されるようになって、採用の流れが全てオンラインで完結するようになった。社会の流れも大きく変わっている。

また経営が苦しい企業が、コロナで破綻に追いやられた。今までゾンビのように生きてきた会社も限界を迎えつつある。

無駄を抱えていた企業は、いらない部分をバンバン削って、体質改善を始めている。それと同時に不要な人材のカットにも手をつけ始めている。

特に事務職が減っていくことに関しては、オックスフォード大学が明確に予想しています。

オックスフォード大学の「今後20年以内で消える職業」ランキングをご存知ですか?

オックスフォード大学は2014年に「今後20年以内で消える職業ランキング」を発表しました。

このランキングは、702職種を調査してみて、10年〜20年で消える確率を調べたというもの。

すると702職種のうち、47%が消滅するだろうと結論がでた。消滅するっていうのは、人間がやらなくなるってことで、コンピューターとかA Iが代わりにやるようになるということです。

では、気になる事務職はと言うと・・・

今後20年以内で、事務職は96%の確率で消滅する

そのオックスフォード大学の予測によると、


事務職は20年以内に96%の確率で消滅するとのこと。

96%って・・・ONE PIECEで例えると、ウソップがルフィに勝てないくらい確実ですよね。それくらい間違いなく、事務職は無くなると予想されている。

ただ、これだけ高い確率を突きつけられると、逆に真実味がないと思う。


あなたも思いませんか?

「96%とか本当かよ。というか、そんな思い切った予想して大丈夫?外れたとき恥ずかしいよ。」


と。


そう思うかもしれないけど、事務職が消滅していく兆候は確実にある。A Iとかコンピューターが事務仕事を奪っていく未来は見えてきている。

事務職の仕事は「少し頭がいい高校生」であればできる

そう考える理由の1つが、事務仕事の難易度は低いと感じるから。

実際にタカヤも公務員・病院事務の2箇所で事務職を経験したが、仕事の大半は簡単だった。

病院じむでは大半の職種のリクルートもしていたけど、そんな仕事ですら「少し頭がいい高校生でもできる」と感じていた。

仮に、事務職の内容が「高校生レベル」だとすると、今後仕事を奪うA I・コンピューターは、どれくらいのレベルのことができるのだろうか。

A Iは将棋のプロにも勝てる頭脳を持っている

結論から言うと、A Iはプロの棋士にも勝てるくらい賢い。

実際に2013年に、A Iとプロ棋士が対局してA Iが勝ったという記録が残っている。

A Iがこれだけ賢いのもある意味当たり前で、学習量が違う。

とんでもない量の情報を一瞬で取り込んで、勝つための最善の一手を打ち込める。プロの棋士でも数十〜百通りくらいのシナリオしか覚えられないが、A Iの記憶量は無限である。

ここで話は戻る。


さっき事務職は「高校生レベル」って言いましたが、A I・コンピューターの情報処理能力は遥かにその先を言っている。


それを考えると、「A Iは事務仕事なら簡単にできる」と考える方が自然だと思う。そして、A Iが事務仕事を完璧にこなせるのであれば、事務職の人間が要らないことになる。

長崎には受付事務がいないホテルがある

実際に、事務職員をなくしたホテルもある。


長崎県のハウステンボスにある、「へんなホテル」という名前のホテルで、受付はA Iが担当している。

その上、ホテル内の売店もセルフレジだし、バーにも人はいない。バーには1枚のタブレットが置いてあり、そこに映し出されるエロいお姉ちゃんが対応してくれる。もちろん、そのお姉ちゃんもA Iである。


ここまで徹底すると、必要なのは掃除のおばちゃんだけ。後はA Iがやってくれる。実際にこの「へんなホテル」は一時的にかなりの人員削減に成功したとのこと。

事務職がA Iに変わる未来はおそらく遠くない。

コロナの影響で人を雇うリスクが上がった、コロナは時代を5年早めた

その上、コロナが猛威をふるったせいで、経営者も人を雇うリスクを今まで以上に強く意識し始めた。

人を雇うことは、つまり企業の固定費用を増やすことです。そして今回のコロナの影響で、売上げが激減し、固定費用を払えなくなった企業が多くあります。

A N Aは職員3500人をクビにして、夏冬のボーナスを全額カットしています。

旅行会社のJ T Bも6500人をリストラしようとしている。


「人を雇う」ということに対して、企業側の意識が大きく変わりつつある。

今までなら気軽に人を雇っていた場面でも、今後は簡単に雇われない時代が来ると思う。

コロナは明らかに時代を早めた。

A Iに仕事を奪われなくても、外国人との安売り競争に巻き込まれる可能性は高い!

ちなみに、

「私のやっている事務は、現場にいなくちゃいけない事務職。だからA Iに置き換わったりしません。」という人もいると思う。

確かに、置換えが効かない事務職も沢山あると思う。


それは事実。

例えば一部の医療事務は、書類にドクターの署名があるかを確認して、無ければ署名をもらいにいくかなくてはいけない。

このような手作業はAIにはできない。

たしかに、理論上だと全ての書類を電子化して、作成時にドクターの署名が自動で入るようなシステムを入れれば不要になる。


しかし、


システム導入費用が高いうえに、医療事務の給料がとてつもなく安いから、今の状況を続けた方が病院にとっては得である。(医療業界は基本的に労働者から搾取する形で利益を出している)


だからしばらくはこのまま行くだろう。


でも、そんな置換えが効かない事務も、これから外国人との安売り競争に巻き込まれていく可能性が高い。


実際に、介護士に関してはフィリピン人がたくさん存在していて、彼らは最低時給でも喜んで働いてくれる。

自分も病院事務時代にフィリピン人を雇ったことがあるけど、本当に人間として気持ちが良い人が多い。そして、日本語もかなりしっかり話せる。


仮に完璧に日本語を話せなくても、フィリピンは英語圏です。つまり簡単な英語を使って会話できるし、今は英語ができる人も増えているからコミュニケーションもさほど困りません。実際にタカヤがそのフィリピン人を雇った時、英語で契約書の内容を説明しました。

何が言いたいのか?


介護士のような資格が必要な仕事ですら、外国人に置き換わってきていると言うことです。

であれば、資格が必要ない簡単な事務仕事は、尚更置き換わっていく可能性が高い。現に都会のコンビニでは、ほとんどの店に中国人・フィリピン人・インドネシア人がいて、日本人と変わらない仕事をしてくれている。


そして話が戻るけど、彼らは最低時給でも喜んで働いてくれる。


彼らが最低時給で働くとなれば、日本人もそれに合わせなくてはいけなくなる。なぜなら、仕事内容は同じだから。企業側からすると、日本人だけを優遇する理由がないから。


一生最低時給で働くのであれば、それでも良いかもしれないけど、あなたにも私にも生活がある。家族・子供がいるなら、最低時給では一家揃って飢えることだって考えられる。

いま事務職の人は、余裕ぶっこいでいる場合ではない!

知ってました?日本は世界4位の移民大国です

「でも、日本って移民を受け入れない国なんでしょ?だったら、外国人との競争に巻き込まれることもないはず」

と、あなたは思っているかも知れません。


しかし、


あまり知られていないけど、日本は世界で4番目に移民を受け入れている移民大国です。


「今後は移民を増やす」みたいなことを政治家が言っているが、既にとてつもない数の外国人がいる。世界で4番目に移民を受け入れている国なのです。

そうなると、外国人との競争は今後避けられないし、事務みたいな単純労働で競争すれば、低賃金で消耗する。それが嫌ならば別の道を探すしかない。

事務職の生き残りには逆風が吹いている。それも突風くらいの風速で!

以上。


ここまで、2つの視点で事務職には逆風が吹いていると言う話をしてきた。

1つ目は、事務職そのものがなくなるという視点。

「オックスフォード大学が、96%の確率で事務職がなくなる予想をした」って話をしましたよね。しかも20年以内に。

この予想は2012年に発表されたから、2032年には事務職は消えていることになる。

あと10年くらいしかない。これが事務職に吹いている逆風の1つ目。

2つ目は、事務職は外国人との最低時給競争になるという視点。

外国人は最低時給でも喜んで働く。それなら経営者は少しでも安く雇える方を選ぶから、日本人も最低時給にしないと雇ってもらえない未来が来る可能性が高い。

これらの2つの視点をお話ししました。


事務職に吹いている逆風は年々強さを増していると思います。

最初はそよ風だったけど、徐々に強さを増してきた。2021年の今は、もはや立ってられないくらいの突風になりつつある。

あなたにはこの変化を、目で捉えることができていますか?

余裕こいでると大変なことになりますよ!

事務以外への転職を前提に、人生を設計していく時代

あなたが事務職だとすると、もはや「事務職を続けるか?転職するか?」という悩みを持っていられなくなる。

「事務以外に転職するという前提で、何を仕事に選んでいくか?」を考えなくてはいけない。

そして96%の確率で事務職が消滅する今後。


転職を検討するなら早いほうがいいと思います。